「フィランソロピー」という言葉を耳にしてこのサイトを訪れたのではないでしょうか?
フィランソロピーとは、ギリシャ語の「愛(Phil)」と「人類(Anthropy)」を合わせた造語で、幅広い社会貢献活動を表します。
この記事では、ボランティアとの違いや具体的なフィランソロピーの事例、企業の取り組みについて解説します。
それでは、フィランソロピーの知識を深めていきましょう。
ボランティアについてこの記事よりも詳しく知りたい方は、ぜひこちらの書籍をご覧ください!
フィランソロピーとは
フィランソロピーとは、ギリシャ語の「愛(Phil)」と「人類(Anthropy)」を合わせた造語で、幅広い社会貢献活動を表します。
日本語では「チャリティー」や「慈善活動」という訳になることが多いです。
しかし、近年ではチャリティーや慈善活動の枠に収まらない、多様なフィランソロピーがあります。
フィランソロピーには、ボランティアやCSR活動、寄付活動、ソーシャルビジネスなど幅広い社会貢献の概念が含まれます。
フィランソロピーとボランティアの違い
フィランソロピーには、ボランティアよりも幅の広い概念があります。
ボランティアは、ラテン語のvolo(自発的)から派生して生まれました。
>>ボランティア活動とは?定義や語源、4つの原則、探し方までわかりやすく解説
一方でフィランソロピーの語源は、古代ギリシア語のフィロス(愛すること)と、アントロポス(人類)で、「人類を愛すること」という意味を持ちます。
このことからも、概念の違いがわかりますね。
もう少し詳しく、フィランソロピーとボランティアの違いをまとめてみました。
フィランソロピー | ボランティア | |
語源 | 人類愛 | 自発性 |
対価 | 何でも | 労働力 |
規模 | 大 | 小 |
持続性 | あり | なし |
社会的影響力 | 大 | 小 |
フィランソロピーとメセナの違い
メセナとは、企業が資金を提供して、直接的な見返りを求めず、文化・芸術活動を支援することです。
>>メセナとは?支援する理由や具体例、フィランソロピーとの違いを解説
バブル景気の頃には、派手なメセナ活動が盛んに行われていましたが、バブル崩壊後は規模が縮小していました。
近年では、CSRやSDGsの流れから、企業が行う社会貢献活動の1つと考えられています。
つまり、メセナは、フィランソロピーの1つと考えることができます。
フィランソロピー6つの事例
この章では、フィランソロピーの事例をタイプ別に紹介します。
私が過去にインタビューした方々を例として取り上げています。
ボランティア
フィランソロピーの中でも一番知られている活動がボランティアです。
辻中俊平さんは、 CO-BUKUROというコミュニティを立ち上げ町の清掃活動を行ってます。
仕事とは別で学生時代から行っている、自発的かつ対価を求めない活動です。
CSR活動
CSR活動は、企業が利益追求ではなく、社会貢献を目的に行う活動です。
FANCLのCSR活動では、化粧品を使って、「老人ホーム」や「特別支援学校」などに、メイクのセミナーを行っています。
寄付活動
寄付は誰もが参加できる活動の一つです。
仕事が忙しくて活動できないが、お金の支援ならと寄付をする人はたくさんいます。
これもフィランソロピーの一つです。
NPO活動
NPOは、利益を株主に還元する株式会社とは違い、社会に還元する非営利活動です。
NPOと聞くとお金を稼いではいけないと思っている方もいると思います。
結論、お金を稼いでも大丈夫です。
NPO法人アラジ 代表の下里さんは、シエラレオネでアフリカの布を使った雑貨の制作事業や、教育支援事業を行っています。
ソーシャルビジネス
ソーシャルビジネスとは、株式会社の形態をとりながらも、ビジネスを通し持続可能に社会課題に取り組む活動です。
SAKURA Home Serviceを運営する水流さんは、 インドのスラムで、低賃金で働かざるを得ない女性に家政婦としてのスキルを伝え、派遣する事業を行っています。
メセナ活動
自動車で有名なトヨタは積極的なメセナ活動を行っています。
大規模コンサートから地域に寄り添ったコンサートまで、様々なコンサートの主催をしています。
また、近年注目を集めているのが、障がいのある人たちの芸術活動支援するエイブルアートというプログラムです。
フィランソロピー協会とは⁉
フィランソロピーを広めるため、日本フィランソロピー協会という組織があります。
公益社団法人日本フィランソロピー協会
主には、社会貢献啓発事業や社会貢献促進事業がメインの活動です。
また、フィランソロピー大賞という企画もあります。
2019年の大賞は、UBSグループです。
取り組みを通して、子どもたち、社員が相互に人間力を高め、チームワーク力やリーダーシップ、多様性を尊重する意識が醸成され、同グループが掲げる「ダイバーシティ&インクルージョン」という価値観を体現している。
私たちにできるフィランソロピーを紹介
エシカル消費を意識する
毎日使っている日用品に注目してみましょう。
例えば、蜜蝋(みつろう)と布で作られる蜜蝋ラップは、何度でも使えるのでサランラップの代わりとしてプラスチック問題に貢献できます。
【すぐにできること18選】日常がエシカル消費になるモノ・サービスを紹介
日常でできる社会にいいことをする
例えば、電気はこまめに消すことです。
電気は、点灯時に一番電力がかかります。
そのため、7秒以上その場から離れるなら消灯した方が節電につながりやすいです。
このように、少しだけ意識するだけでも継続することで大きな効果が生まれます。
寄付をする
寄付をすることで、あなたが課題に感じている問題に取り組むことができます。
Twitterで実際に寄付をしている方々の「寄付先」を教えていただきました。
まとめ
フィランソロピーという言葉を皆様にも知っていただきたいと思い書かせていただきました。
フィランソロピー とは、「人を愛し、人のために活動すること」です。
皆さんの心にあるモヤモヤは、フィランソロピーという概念を一言で表せなかったからではないでしょうか?
ボランティアやフィランソロピーについてもっと知りたい方は、ぜひこちらの書籍をご覧ください!
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