ボランティア活動とは?定義や語源、4つの原則、探し方までわかりやすく解説

ボランティアって結局どういう意味なんだろう?

無償で働くことがボランティアなのかな?

ボランティアを始めて見たいけどどうすればいいのかな?

このような疑問を抱えているのではないでしょうか?

ボランティア活動は、地域社会や国際社会で支え合いながら、誰もが手を差し伸べることのできる温かい取り組みです。

近年、その重要性がますます高まる中で、「ボランティア」という言葉の背景や定義、活動を支える4つの原則など、様々な側面から理解することが求められています。

本記事では、ボランティア活動の基本概念と語源に迫るとともに、具体的な探し方や参加方法についてもわかりやすく解説します。

初めてボランティアに触れる方も、すでに活動を行っている方も、改めてその意義を考える良い機会となるでしょう。

ボランティアと向き合い続けて7年目の私が解説しています!

1分でわかる記事の要約
この記事は、ボランティア活動の基本概念からその語源、そして活動を支える4つの原則(自主性・自発性、社会性・連帯性、無償性・無給性、創造性・先駆性)について詳しく解説しています。
ボランティアは、必ずしも無償で行われるだけでなく、個人の意思で社会に貢献する行為であり、その意義は人それぞれで、社会貢献や自己成長、コミュニティ形成など多岐にわたります。
また、ボランティアの種類(国際協力、災害支援、環境保全、教育、介護など)や、年代別・地域別の探し方、さらにはボランティアと関連する概念(有償ボランティアプロボノ、NPO/NGOなど)の違いにも触れ、ボランティアを仕事や就職活動に活かす方法を紹介しています。
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ボランティア活動の定義とは?

ボランティアとは、個人の自発的な意思に基づき、他者や社会に貢献する活動を指します。

その語源はラテン語の「voluntus」で、「自由意志」や「自ら進んで行うこと」を意味します。

日本ではボランティア活動は無償の奉仕と捉えられることが多いですが、​本質的には自発的な社会貢献の意欲が重要であり、​有償・無償は本質的な問題ではないと考えられています。

ボランティア活動をしている人はどのくらい??

全国の社会福祉協議会が把握している日本のボランティア活動をしている人は、2021年4月時点では 6,342,193人となっています。

ボランティア活動に参加した人の割合は、人口の約17.4%(男性19.0%、女性16.0%)でした。

参考リンク:ビジネス・レーバー・トレンド 2023年12月号)|労働政策研究・研修機構(JILPT)

日本でボランティアっていつから広まったの?

日本でのボランティア活動の広がりは、1995年の阪神・淡路大震災を境に大きく加速しました。

当時、全国各地から多くのボランティアが被災地へ駆けつけ、その結果、ボランティアに対する関心が急速に高まり、以降「ボランティア元年」と称されるようになりました。

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ボランティアの4原則

ここでは、文部省が定めるボランティア活動の基本理念4原則を紹介します。

自主性・自発性
社会性・連帯性
無償性・無給性
創造性・開拓性・先駆性

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自主性・自発性

1つ目は、自主性・自発性です。

ボランティアは誰かから支持されて受動的に行うのではなく、個人の自発的な意思をもとに主体的に行うものです。

社会性・連帯性

2つ目は、社会性・連帯性です。

活動する際は、社会の一員としての自覚を持ち、周囲を尊重して協力することが大切です。

無償性・無給性

3つ目は、無償性・無給性です。

活動の対価として見返りを求めないことが、ボランティアの基本です。

交通費や宿泊費など一部を報酬として支払う場合もありますが、見返りを求めないことが大切であり、有償・無償は本質的な問題ではないと考えられています。

創造性・開拓性・先駆性

4つ目は、創造性・開拓性・先駆性です。

ボランティアは、行政よりも自由で創造性をもって活動することが求められます。

そのため、必要に応じて工夫をしたり、全く新しいものを創り出す先駆性の考えが大切です。

ボランティアの意義とは?

ボランティアの意義は、活動者が自発的に社会に貢献することで自己成長や達成感を得られる点にあります。

また、具体的な支援を通して地域社会の連帯感や共感を育む効果も期待されます。

その結果、ボランティア活動は個人の内面的な充足と、より良い社会づくりへの推進力となっています。

意義の例
・社会に貢献すること
・困っている人を助けること
・交流する地域社会づくりが進む
・自然環境を守る
・社会問題を深く学ぶ

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ボランティア精神とは?

ボランティア精神の定義はありません。

ここで解説するのは、私が考えるボランティア精神となります。

ボランティア精神には、前章で紹介した4つの原則が大きく関わっています。

つまり、ボランティア精神とは、自発的であり、創造性豊かに、見返りを求めず、社会に貢献する精神だと言えます。

この4つのうちどれか1つでも当てはまらない場合は、ボランティア精神を持っているとは言えないでしょう。

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ボランティア精神とは?気になる定義を解説!!

ボランティアにはどんな種類がある?

ボランティアには、どんな種類があるの?

ボランティアをやろうと思っても、たくさん種類があってよくわからないですよね。

​ボランティア活動には、自然保護や環境保全、国際協力、高齢者・障がい者支援、子育て支援、防災・災害支援など、多岐にわたる種類があります。 ​

以下にボランティアの種類を紹介します。

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ボランティア活動の種類一覧!20の人気なボランティアはどんなのがある?

ボランティアのメリット

この章では、独自のアンケートで分かったボランティアのメリット8つを紹介します。

1.幅広い世代の人と交流できる
2.普段できないような体験ができる
3.自分の活動が社会貢献に繋がってると実感できる
4.知識や知見、考え方の幅が増える
5.感謝の言葉がもらえる
6.生きていく上でのヒントが得られる
7.多様性を実感できる
8.スキルが身に付く

具体的なメリットやその他9つのメリットは以下の記事よりご覧ください

ボランティアのメリットとは|17個のメリットをアンケートから解説。

ボランティアのデメリット

この章では、ボランティアのデメリットについて解説します。

トラブルに対してどう対処するか

・被災地でボランティアから性的被害を受けた
・介助した相手を怪我させてしまい、賠償責任を問われた
・入会した団体が実はカルト団体だった

このようにボランティアでは様々なトラブルが起こります。

トラブルを避けるために、ボランティア保険という制度があります。

しかし、ボランティア保険では補えないトラブルも多く、問題を抱えています。

ボランティアが社会問題を生んでしまう?

ここでは孤児院を例に挙げます。

基本的に孤児院がボランティアを受け入れる場合、寄付を得ることができます。

ユニセフの報告によれば、カンボジアでは、孤児数は減少傾向にあるが、孤児院数は増加していることがわかっています。

つまり、孤児院への寄付が孤児を増やしている可能性があるのです。

このように、ボランティアが社会問題を生み出してしまっている場合もあります。

残り2つのデメリットは以下の記事をご覧ください。
ボランティアの問題点?4つのデメリットと背景を解説!

ボランティアの探し方

この章では、ボランティアの探し方を紹介します。

ボランティアセンターで探してみよう

ボランティアセンターとは、「ボランティアを募集する団体」と「ボランティアをしたい人」を繋げる施設です。

全国にボランティアセンターはあり、大学や社会福祉協議会、NPO法人などが運営しています。

また、ボランティアセンターには、ボランティアコーディネーターがいて、あなたに合ったボランティアを紹介してくれます。

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ボランティアセンターとは?目的や5つの役割、開催している講座を解説!

ウェブで申し込む

webサイトから応募するならactivoがおすすめです!

activoは、国内で最もアクセス数の多いボランティア・NPO求人のサイトです。

小学生からシニアの方々まで、様々な世代の方々が参加できるボランティアの募集情報が掲載されています。

高校生・中学生でも参加できる数多く掲載されています。

その他のボランティアの探し方を知りたい方はこちらをご覧ください
ボランティアの探し方|中学生から大学生、社会人まで年代別に解説

年代別のボランティア

年代別にもボランティアの探し方やおすすめのボランティア、注意すべき点などを解説しています。

あなたに合った年代の記事をご覧ください。

学生のボランティアについては、こちらの記事をおすすめ
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ボランティアの注意点3選

この章では、ボランティアの注意点について解説します。

活動対象者の気持ちを尊重する

ボランティアが単なる「自己満足」にならないよう、相手の立場に立って気持ちを尊重しましょう。

自己満足で行うボランティアはスラックティビズムと呼ばれています。

自分の思い込みで活動するのではなく、相手が何を必要としているのか考えて活動することがボランティアの基本となります。

無理なく継続できる活動をする

自分の生活を犠牲にしてまで、ボランティア活動を行う必要はありません。

無理なく自分のペースで活動することが長続きの秘訣です。

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忙しくてボランティアができない。。。時間のないあなたが今からできる8つの社会貢献

ボランティア保険に加入しよう

ボランティア保険とは、活動中のケガや、他人に損害を与えたことにより損害賠償問題が生じた場合に、かかる費用を補償するものです。

長期的に活動を続ける場合は、年間250円~1,400円と低価格なので加入しておきましょう。

残りのボランティアの注意点については、「ボランティアの注意点|活動のとき気を付けるべき7つのポイント」をご覧ください。

都道府県のボランティア

この章では、都道府県別のボランティアをご紹介します。

気になるボランティアと色々な違い

この章では、ボランティアと似ている言葉について、違いを解説します。

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ボランティアと有償ボランティアの違い

一般的に有償ボランティアとは、給料まではいかないがボランティア活動の謝礼として金銭を受け取る場合を差します。

また、交通費や宿泊費を渡す場合も、有償ボランティアとみなされることがあります。

しかし、有償ボランティアに明確な定義はありません。

自発的に支援したいという想いが本来のボランティアの目的であり、有償・無償は本質的な問題ではないと考えられています。

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ボランティアとプロボノの違い

プロボノとは、一言で表すと社会人のボランティアです。

ボランティアとの違いは、専門知識やスキルにあります。

プロボノでは、専門知識やスキルをもとに活動をします。

一方ボランティアでは、スキルは必要なく、だれでも活動できることが多いです。

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ボランティアとNPO/NGOの違い

NPO(非営利組織)やNGO(非政府組織)は組織として活動しており、ボランティアは組織に所属して活動する個人や個人的な活動を差します。

そのため、組織と個人の違いがあります。

ボランティアと篤志家の違い

篤志家は金銭の支援をする場合もありますが、ボランティアでは労働力の支援が主になります。

一方、ボランティアは、社会に貢献する「人」を表すだけでなく、社会へ貢献する「行為」そのものの意味も含まれています。

一方で篤志家は、社会に貢献する「人」を意味するものであり、「行為」自体の意味は含みません。

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ボランティアと奉仕活動の違い

奉仕活動とボランティアの違いは、「自発性」です。

奉仕活動は、自発性の有無が関係ありません。

一方、ボランティアは自発性が必要です。

また、どちらも見返りを求めないという点では共通しているため、一般的には同類の言葉として使われています。

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ボランティアと慈善活動の違い

慈善活動とは、困っている人を援助することです。

慈善活動との違いは、範囲にあります。

ボランティアの対価は労働力ですが、慈善活動は労働力だけとは限りません。

つまり、慈善活動の一つがボランティアなのです。

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ボランティアとフィランソロピーの違い

フィランソロピーには、ボランティアより強い概念があります。

ボランティアは、ラテン語のvolo(自発的)から派生して生まれました。

一方でフィランソロピーの語源は、古代ギリシア語のフィロス(愛すること)と、アントロポス(人類)で、「人類を愛すること」という意味を持ちます。

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ボランティアとアンペイドワークの違い

アンペイドワークとボランティアの違いは、「自発的」であるか否かにあります。

ボランティアとは、「社会への奉仕・自発的・自らすすんでやること」という意味です。

一方のアンペイドワークは、自発的か否かは関係ありません。

例えば、嫌々洗濯をする、断れず地域活動に参加するなどは、アンペイドワークですが、ボランティアには当てはまらないのです。

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ボランティアとアルバイトの違い

アルバイトの場合、会社から労働の対価としての賃金が支払われます。

一方で有償ボランティアは、ボランティア行為に対する感謝の気持ちを表した謝礼をいただきます。

そのため、賃金と謝礼の違いから、有償ボランティアには最低賃金がありません。

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ボランティアとキャリア

ボランティアや社会貢献を仕事にするには、大きく9つの選択肢があります。

100人以上の社会活動家のインタビューをもとにまとめています。

また、ボランティアと就活の関係についてもまとめました。

私自身、ボランティアや社会的な活動をガクチカにして、就活をしていました。

私の経験をもとに、ボランティア経験の伝え方や注意点を解説します。

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まとめ

ボランティア活動は、社会や他者のために自発的に行う貢献活動であり、「自主性・無償性・社会性・継続性」という4つの原則に基づいています。

その語源や歴史を知ることで、ボランティアの本質がより深く理解できるでしょう。

また、活動の探し方には多くの選択肢があり、自分の関心やライフスタイルに合った形で参加することが可能です。

ボランティアは単なる「善意の行動」ではなく、社会課題を解決し、自分自身の成長にもつながる貴重な経験となります。

小さな一歩からでも始めることで、新しい気づきや人とのつながりが生まれ、より良い社会づくりに貢献できます。

自分に合ったボランティア活動を見つけ、ぜひ一歩踏み出してみてください。

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